春の近郊ハイク(山の辺の道・琵琶湖疏水・音羽山)

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4月に山の辺の道・琵琶疏水を歩き、5月に音羽山を登ってきた。

いずれも自宅から公共交通機関で日帰りで行ける距離だ。

山の辺の道

山の辺の道は幼い頃に家族で歩いた記憶がずっと残っていて、大人になってからも何度か歩いてきた道だ。思えばその頃から歩く面白さを覚え始めたのかもしれない。

春に歩いたことがなかったので桜のいい頃合いを見計らって歩いてきた。

まずは大神神社に詣でてハイキングスタート。なぜか毎回桜井から天理へと北上するコースを歩いている。

ちょうど桜が満開で、歩いている道の歴史の深さも手伝って、まるで桃源郷を歩いているかのような気分になってくる。

春にしては少し気温が高めで日差しがまぶしい。

途中、小高い丘に登り奈良盆地を眺めて休憩する。彼方に見える山影を見て、古来より変わらない風景がここにあり、そして同じ場所に立ち、眺めていた人が確実にいただろうなと時空の彼方に思いを馳せた。

適度に雲が流れてきて日差しを遮ってくれるので暑くなりすぎず、気持ちのいいハイクが続いた。どこを見ても日本の原風景の中に花が咲いていた。

古墳の上に登ることができる場所もある。頂上から道沿いに栄えてきた集落を見る。

道は崇神天皇陵の脇を通っていく。道から外れて少し登ると香具山・畝傍山・耳成山と大和三山を見渡すことができる。丸く穏やかな山影がなんとも安らいだ気持ちにしてくれる。

桜井から天理までおよそ5時間。大きなアップダウンはなく、ひたすらゆるゆると時の流れを感じながら歩く。何度歩いてもいい道だ。

琵琶湖疏水

続いて新緑の季節が始まったばかりの4月29日に琵琶湖疏水を三井寺から南禅寺まで歩いた。

琵琶湖からしっかり歩きたいということで三井寺駅から琵琶湖湖畔まで行ってからハイクスタート。

大津閘門、琵琶湖と疏水の間を船が行き来するための施設だ。

疏水を観光船が走っているとは知らなかった。水の流れは結構早いが船は琵琶湖側に向かってぐいぐいと進んでいた。

一旦疏水を離れて山中に入り、小関越えを経て国宝に指定された第一トンネルの出口に合流。

また観光船とすれ違った。第一トンネルからしばらくは疏水沿いを歩く。

諸羽トンネルの入り口。奥から進んでくる観光船のライトが見えた。

疏水はトンネルの中なのでしばらく疏水公園を歩く。山沿いに山科の街並みを眺めながら歩く。

公園を歩き続け、トンネル出口の諸羽船溜で疏水と合流する。少し広くなっていて船溜まりになっている。

再び疏水に沿って歩く。この辺りが一番疏水を身近に感じて歩くことができる。

広葉樹が多く、秋にまた歩きたくなる。

新緑がまぶしく、歩くには最高の日和だが人が少なく、とても静かで水の流れが聞こえてきそうになる。

第二トンネル東口に着いた。ここからまた疏水から外れて143号線を蹴上まで歩く。

疏水の水を浄水している蹴上浄水場の横を通る。ツツジ群が見頃を迎えていた。

浄水場の向かい側を少し登ると疏水に合流する。この奥に第三トンネルの出口が見える。この辺りから観光客が増えて静かな疏水は終わる。

国宝に指定された蹴上インクライン。

この辺りは幼少期から学生時代にかけてよく訪れたエリアなので、なつかしく辺りを見回しながら歩いた。

ゴールはこちらも国宝になった南禅寺水路閣だ。ここは京都で最も好きな場所のひとつだ。

山の辺の道は古代、琵琶湖疏水は近現代とふたつのトレイルは歴史を感じながら歩くことができる。山の辺の道では千年を越える、にわかには想像できない時の流れとそこに生きた人々の気配を遠くの山影を通して感じ、疏水では今なお現役で使われている姿に、確かにそこにあった人の営みを感じながら歩いた。

どちらも季節を変えて何度も歩きたい道だ。

音羽山

5月5日(月)、先日歩いた疏水公園から見えた音羽山に登ってきた。

JR山科駅から京阪京津線に乗り換えて追分駅で下車。

しばらく舗装道路を歩く。カエデが多いので紅葉の時は見応えがありそうだ。

特に急登もなくゆっくり、のんびりと歩いて法嚴寺で昼食にした。

音羽山の頂上に続く稜線に乗ると大津側が見えた。

音羽山頂上から京都市内を眺める。ちょうど真ん中に御所が見える。

祝日にも関わらず人が少なく、とても静かな山だ。トレイルは歩きやすく、とても気持ちがいい。

ゴールは逢坂山関跡。山の辺の道、疏水に続きまたもや歴史の舞台に立った。

5月は例年高島トレイルを歩いているのだが、遠出をするタイミングが合わない年も多い。今年もタイミングが合わず行けなかったので、代わりに日帰りで近郊を歩こうということで歩いた3本の道。

気候のいい時に歩いたということもあるが、いずれもとても心に残るハイキングになった。

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