サコッシュの使い方のヒント

ハイキングのスタイルは人それぞれです。私が作る山道具もご自身のスタイルに合わせてお使いいただければ幸いです。ここには使い方のヒントをまとめていますので、中に入れるアイテム選びの参考にしてみてください。

TATE

縦型のサコッシュです。「必要最小限の物だけを入れて、ハイキング中に目的の物を迷わずにすぐ取り出せる」がコンセプトです。縦型のため、アジャスターを調整して胸元まで引き寄せると体の前面に収まり、腕振り・脚上げなどハイキング中の体の動きへの干渉を軽減できます。

YOKO

横型のサコッシュです。TATEと同じく「必要最小限の物だけを入れて、ハイキング中に目的の物を迷わずにすぐ取り出せる」がコンセプトです。横型のため各ポケットの間口が広く、TATEより出し入れしやすいのが特徴です。ハイキング中にアジャスターを調整して胸元に引き寄せると、サコッシュのブレを軽減できます。

メインポケット

YOKO
TATE

YOKOのメインポケットのジッパーはスライダーが2つ付いているため、状況に応じて右側にも左側にも開閉が可能。一方、TATEは間口が狭いためスライダーは1つとなっています。また、内部にキーフックを装備しているのでハイキング中に鍵をなくしたり帰宅した時に玄関前で鍵を探したりする心配事もなくなります。マチは30mmというスリムな造りなので、ハイキング中に本当に必要なものだけを厳選して入れるようにしましょう。

物を入れすぎると重くなり肩への負担が増します。また、本体部分がマチ以上に膨らむと、フロントの各ポケットの物の出し入れがしにくくなるので注意してください。

防水素材を使っていますが縫い目から水が入るので濡れてはいけない物はナイロン製のチャック付き小袋などに入れましょう。

ベルト付きポケット

スマートフォンなど頻繁に使う物を入れるための、ベルト付きのポケットです。バックルの受けは常に上を向いているので、慣れれば片手で操作が可能。フロントには輪っかが2つ連なったベルト(デイジーチェーン)を装備しており、熊鈴やお気に入りのキーホルダー、サングラスなど軽い物を取り付けることができます。

2連のカシメ(ピン金具)で頑丈に留めていますが、重い物を取り付けたり強く引っ張ったりすると破損する恐れがあります。あくまでも軽い小物を引っ掛ける程度にすることをおすすめします。

フロントジッパーポケット

YOKOフロントジッパーポケット 間口110mm 深さ113mm
TATEフロントジッパーポケット 間口74mm 深さ95mm

フロントのジッパー付きポケットはカード・紙幣・硬貨などを入れるのに便利です。YOKOは間口が広く底まで指が届きますが、硬貨や細かい物はチャック付き小袋に入れておくと取り出しやすいです。防水性はないので、その他の物も同様にしておくと雨でも濡れずに安心です。

TATEのフロントジッパーポケットはYOKOより間口が狭く、底まで指が届きにくくなっています。チャック付き小袋を利用して、ストレスなく出し入れできるようにしましょう。

キャンディーポケット

YOKOキャンディーポケット 幅125mm 深さ100mm マチ10mm-40mm
TATEキャンディーポケット 幅90mm 深さ110mm マチ8mm-20mm

フロントにはメッシュポケットを装備しています。飴・タブレット・日焼け止め・虫除け・目薬など頻繁に使う物を入れておくと便利です。ポケットは浅いのでこぼれ落ちる可能性があります。大切なものは入れないようにしましょう。ゴムコードで間口を調整できます。

背面ポケット

YOKOは地図などを横向きに、TATEは縦向きに入れることができます。

YOKO 背面ポケット
TATE 背面ポケット

ショルダーベルト

YOKOとTATEに共通のショルダーベルトです。センターが25mm幅のソフトなナイロンテープになっています。重量が増えた時、長期縦走時などの肩への負担を軽減します。

※2024年春よりアップデート

オプションコード

本体上部4ヶ所の「ハトメ穴」を活用して様々な使い方ができます。左側にコード(紐)を付けてありますので、お好きなように活用してみてください。

一例として、手ぬぐいや手袋などの軽い小物をコードに通してロックを引き絞ると取り付けることができます。ハイキング中に落とさないように確実に取り付けましょう。

ハトメはパッキンを噛ませて頑丈に取り付けていますが、重いものをぶら下げたりコードを強く引っ張ったりするとハトメが抜ける恐れがあるので注意してください。

他にも工夫次第で様々な使い方ができます。

コードを本体の内側から引き出してコンパスをコードの先に装着しています。

コードを右側に取り付けたい場合は、結び目を解いて外し、新たに取り付けてください。コードが「コードロック」やハトメの穴に通りにくい場合は、コードの先をライターで炙って指で摘んで細く固めると通りやすくなります。

ショルダーベルトの付け根とメインポケットのタブの輪っかも工夫次第で活用できます。ジッパーの引き手はつまみやすい硬さのものを選んでいます。反射機能付きです。

お手入れ、保管方法

縫製の縫い止め部分などから糸のほつれが出てきたら、引っ張らずにライターで焼いて溶けた部分を指で押し付けると、それ以上ほつれが出ません。

こちらのサコッシュは、ラミネート素材やコーティング素材で作られています。湿気には弱いので、使用後は陰干しして風通しのいいところで保管しましょう。コーティング面はカビが生えやすいので、長期間使用しない時は時折取り出して陰干しすることをおすすめします。

汚れがついた場合は、濡らした布で拭き取ってよく乾かしましょう。