夏休みに釧路までピーチで飛んで、道東を巡る旅をしてきた。登山をハイライトにして、その周辺を巡るというスタイルの旅だ。北海道を訪れるのは3回目だが夏は初めてだ。
初日は釧路泊、二日目に湿原のサルボ展望台に行き、中標津の開陽台、羅臼町を経てウトロに入った。レクチャーを受けてから知床五湖を巡りウトロ泊。

羅臼の道の駅から見る北方領土。

ただ美しく言葉を失った知床五湖。



初めて目にしたオホーツク海。
三日目の午前中は雨、オホーツク海沿いを車で散策して斜里の喫茶年輪でお昼をいただく。そして、網走まで走って監獄を観光し、再び斜里に戻りクリオネキャンプ場でテント泊。

小清水原生花園で海岸におりてオホーツク海に手を入れた。

クリオネキャンプ場はとても素晴らしいところだった。斜里岳を目の前にホーボーズネスト2で幕営。

夕飯は喫茶年輪のお弁当。

おつまみにとうもろこしとじゃがいも。

後は静かに暮れていく空を眺めていた。
歩いて行ける距離に温泉もある。もうこれだけで山は登らなくてもいいぐらいに満たされてしまった。
8/20 雌阿寒岳
4時、クリオネキャンプ場を出発して雌阿寒岳を目指す。
距離感がまだ慣れないが車で100km以上、2時間は走る。
7時47分、雌阿寒岳温泉から登山開始。お盆明けの平日にも関わらず駐車場は7割がた埋まっている。

北海道に来てからずっと感じているが涼しい。ウトロの宿のマスターは暑いと言っていたが我々にはとても涼しくて過ごしやすい。

知床五湖のヒグマ対策レクチャーで教えてもらったように時折手を叩きながら登る。効果的にいい音が出るように手を叩く。

樹林帯はすぐに終わりハイマツ帯に入る。

眺望が開けた。今まで登ったことのある山から見た風景とは明らかに違う。彼方まで、ひたすら広いのだ。

天気は良くも悪くもなく、日が出ないので涼しく登ることができている。

登れば登るほど目の前の風景は広大さを増す。眼下に今日泊まるオンネトーが見える。

溶岩が流れた後を思わせる地形だ。

稜線が近づいてきた。


見たことのない高山植物。

稜線への最後の登り。

登ってきた道を振り返る。少し風が強い。

風がどんどん強まる。

登り切るといきなり目の前が切り落ちてこの風景。新噴気口と赤沼だ。眺めていると足がすくむ。

さらに進むと北東に雄阿寒岳。

ピークまでの稜線歩き、ここは特に風が強かった。

9時47分、雌阿寒岳ピーク着。
稜線手前からピークまでのダイナミックな変化に圧倒された。風の強さも相まってただ立ち尽くしていた。すごい山だと思った。そして、短時間でこの様な山を体験できることもすごいことだと思った。

あまりの風の強さにすぐにピークを後にして下山にかかる。
平日にも関わらず次々に登ってくる。そのほとんどが海外の人だった。
11時46分、雌阿寒岳温泉に下山。

阿寒湖温泉で汗を流して今夜の幕営地のオンネトー野営場へ。

湖畔の森の中にある野営場だ。訪れる人も少なく、静かで、自然の音しか聞こえてこない。落ち葉と木の皮が堆積した地面はふかふかで歩いていてとても心地いい。

夕飯まで湖畔を散策して過ごす。

夕飯はセイコーマートのおにぎりとカップラーメン。北海道滞在中、何度もセイコーマートに行った。ホットシェフの道産ポテトのフライが美味しかった。


翌朝、ここを発つまで、オンネトーの時間の流れを噛み締めて過ごした。

飛行機の中から観光している時も、もちろん登山中もずっとサコッシュのYOKOを装着していた。
広大な北海道にただ圧倒されながら車を走らせ、自然の大きさ、美しさ、怖さも感じた旅だった。気候もちょうど少し涼しくなった時期で過ごしやすかった。道東も一部を回ったに過ぎない。北海道はまだまだ広い。またこのような旅で訪れたい地だ。
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