Ski Session 2014-15

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昨年の3月、20年振りにスキーをしました。

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初めても同然なので滑られる訳もなく、ボーゲンで数回ターンしては転ぶということを繰り返して身も心もぼろぼろになって悲惨な体験に終わった。これは自分には無理だなと、今後スキーを続けるかどうか真剣に悩んだが、なぜか今年は毎週末のようにゲレンデに通って板とブーツまで買っている。

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スキーの何に魅了されたのか、考えてみると身体能力を超えて得られる疾走感であったり、ターンする毎の板を通して感じる雪面の感触であったり、加速中に全身に走る緊張感であったり、斜面に対する恐怖感との闘いであったり、ようするに気持ちよくも真剣に遊ぶというところにあるのかなと思っている。

昨年は絶壁にしか見えなかった斜度20度の1000メートル級のゲレンデをなんとか下まで滑り降りてくることができるようになった。最初の内はボーゲンでブレーキをかけて恐る恐る滑っていたのが、回数をこなしてくると谷に向かって板を縦に滑らせられるようにはなってきた。今はまだ板をずらして雪面を削るようなターンでパラレルには程遠いが、いつかはエッジを立てられるようになりたい。

スキーの滑り方というのは言葉で説明されてもなかなか言われた通りにはできないもので、ストレスばかりが溜まってしまう。子供がすいすい滑っている横で震えながらボーゲンをしているのはなんとも恥ずかしくて本当に心が折れそうになるが、めげずにそれを乗り越えて回数をこなして行くとなんとなく言われたことのひとつでも体で分かる瞬間がやってくる。それは今までの人生で身体が得てこなかった未体験の感触であり、思わず笑みがこぼれた。

体感しないと分からないのだけど少しでもとYouTubeを見て勉強しているとGoProというアクションカメラで撮った動画に行き着いた。バックカントリーのパウダーライドやクロススキーの動画にすっかりはまってしまい、そしてろくに滑られないのにGoProを買ってしまった。

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GoProのオフィシャルのPVは一流のアンバサダーにマウントされ、プロフェッショナルな編集が入っているので、あれほどアクション性があって美麗な動画は撮れないけど、登山であったりトレイルランニングであったりと、今までは写真だけだったが、アウトドアスポーツで体験する感動の一瞬を今後は動画にも残していくのもいいのかなと思う。

買ったのはGoPro HERO3+ Silver Editionというスペック的には現行モデルの中でミドルクラスのもの。写真で言えばRaw的なもので撮れるProtuneには未対応だが、ある程度編集段階で補正ができるので、いわゆるGoProぽい画質には仕上がる。手持ちのiMacのスペックがぎりぎりなのでGoProのスペックもこれでちょうどよかったみたいだ。

ザックのハーネスとヘルメット、スキー板、ストックにそれぞれマウントしてみたが、スキー板は滑っている内に振動で固定ネジが緩んでしまい、ストックはわずかな重みだが気になって危険だったので一度きりではずした。ヘルメットマウントが滑る上で一番ストレスを感じなかったのだが、動画を見てみると首を振る度に激しく画面揺れしていてもったいないカットがあった。安定して撮れていたのはハーネスマウントで、GoProぽくて面白いのは板とストックマウントだった。このあたりもうまい人だとどのアクションをする時にはどこにマウントすればいいカットが撮れるか分かっているんだろうな。

GoPro初撮り、初編集。

20年前といえばちょうどスキーブームの終焉期で、当時のぼくはそんなことは知る由もなく、一体どこをどう滑ったのかも覚えていない。覚えているのは「ロマンスの神様」がゲレンデで流れていたことぐらいだ。今、意識してゲレンデを見渡すと学生など若い人はほとんどがボーダーでスキーヤーは中高年とその子供たちだ。たまに若いスキーヤーを見かけるとなぜかかっこよく見えてしまう。

オムツをしてる頃からゲレンデを滑っていた妻が言うには昔はリフト1時間待ちとか普通で、待ちきれなくてゲレンデを登ったらしいが今は数分もかからない。食堂は座る場所がなくて外で震えながら食べたらしいが今はそんなことはない。

「私をスキーに連れてって」とか観て当時のことを調べていると、スキーは単純なアウトドアスポーツではなくて、時代を彩ったノスタルジックな日本の文化が含まれていて、いいものだなと思うようになった。

まだ若い部類に入るっぽいぼくがスキー板を買った店のおじさんは喜んでくれて、「がんばってください」と色々とアドバイスをしてくれた。

今、スキーブームが去るとともに離れていた人がファミリーでまたゲレンデに戻ってきているらしい。それはいいニュースだ。

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若い人にもっとスキーを、YAMABUでは今後も冬季はめげずにスキーに励んで行きます。

YouTubeでしびれた動画をシェアしておきます。いずれもGoProによるものでひとつ目のニセコのパウダーライドはバックカントリーへの想いを誘ってくれます。